個人事業主が医療費や薬代を支払った時の仕訳・勘定科目

個人事業主やフリーランス・自営業者などの方が事業用の口座や資金から自分や家族などの医療費・治療代・薬代などを支払った時は『事業主貸』勘定を使って記帳します。

治療のために掛かった費用は事業上の経費となるのではなく、所得控除となるものであり、申告書作成上において税額を算定する直前に控除するものです。したがって事業所得や不動産所得を計算するうえで経費処理することはできないため、事業用の口座や資金などからこれらの費用を支払った時は、いったん『事業主貸』勘定を使って処理し、所得税の申告書を作成する段階で、あらためて支払額を集計し、その一部を所得から控除することになります(医療費控除の計算や対象については医療費控除の計算と対象をご参照ください)。

なお、事業主のプライベートな口座や資金から医療費などを支払った時は仕訳の必要はありません(金額を集計し、申告書上において直接控除します)。

(具体例1-医療費の支払い・事業用資金)

個人事業主が、急な腰痛を患い、病院で治療をうけた。急な腰痛であったため治療費3,000円(自己負担額)は事業用の資金を使って支払った。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
事業主貸 3,000 現金 3,000

医療費の支払いは事業上の経費とはなりません。上記の仕訳は事業用の資金が減少したことを記帳するためのものであり、医療費を経費計上するためのものではありません。医療費は領収書などを保管しておき、別途これを集計したうえで確定申告書作成上において所得控除項目としてこれを控除します。

(具体例2-医療費の支払い・個人用資金)

家族が風邪を引いたため、病院で治療をうけた。治療費2,000円(自己負担分)は個人事業主がプライベートな財布から支払った。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
仕訳なし

プライベートな財布からの支出であるため仕訳は必要ありません。医療費控除は自分の医療費だけではなく、家族(生計を一にする配偶者やその他の親族)のために支払ったものであっても所得控除の対象となります。

(関連項目)
個人事業主が自分の財布から経費を支払った時の仕訳・勘定科目
個人事業主がふるさと納税を行った時の仕訳・勘定科目
生命保険料を支払った時の仕訳・勘定科目(個人事業主・フリーランス)
小規模企業共済を支払った時の仕訳・勘定科目(個人事業主・フリーランス)

スポンサードリンク