債権の区分(貸倒引当金)

売掛金や貸付金などの債権に対し貸倒引当金を設定する場合、債務者の財政状態及び経営成績などに応じて債権を以下のように区分し、それぞれの区分に応じた方法で貸倒引当金を算定することになります(金融商品に関する会計基準 第27項および第28項参照)。

区分 内容 見積方法
一般債権 経営状態に重大な問題が生じていない債務者に対する債権 貸倒実績率法
貸倒懸念債権 経営破綻の状態には至っていないが、債務の弁済に重大な問題が生じているか又は生じる可能性の高い債務者に対する債権 次のいずれかの方法
1.財務内容評価法
2.キャッシュ・フロー見積法
破産更生債権等 経営破綻又は実質的に経営破綻に陥っている債務者に対する債権 財務内容評価法

なお、貸倒引当金の対象となる債権については未収利息も含みますが、契約上の利払日を相当期間経過しても利息の支払を受けていない債権及び破産更生債権等については、すでに計上されている未収利息を当期の損失として処理するとともに、それ以後の期間に係る利息を計上することはできません(金融商品に関する会計基準 注9参照)。

(関連項目)
貸倒引当金繰入額の表示(販管費と営業外費用)

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