長期借入金の仕訳・会計処理

取引先や銀行などからお金を借りた時は『借入金』勘定を使って記帳します。

なお、借入金の貸借対照表における表示については1年基準が適用され、決算日の翌日から起算して1年以内に支払期限が到来する場合は『短期借入金』(流動負債)、決算日の翌日から起算して1年を超えて支払期限が到来する場合は『長期借入金』(固定負債)として表示します。

したがって、支払期限が決算日の翌日から1年を超えて到来する借入金を『長期借入金』勘定で記帳し、決算日において支払期限が1年以内となった長期の借入金を『長期借入金』勘定から『短期借入金』または『1年以内返済長期借入金』勘定(流動)へ振り替えて記帳することもあります。

(長期から短期への振替仕訳)
借方 金額 貸方 金額
長期借入金 短期借入金

決算日において支払期限が1年以内となった長期借入金は上記のような処理を行い、固定から流動への振替(組替)が必要となりますが、分割返済の定めのある長期の債務について、重要性の乏しいものについては固定負債のままで表示することができます(重要性の原則)。

(表示まとめ)
1年超で回収 1年以内に回収 重要性なし※
借入金 固定負債 流動負債 固定負債
貸付金 固定資産 流動資産 固定資産

※分割返済の定めのある長期の債権又は債務のうち、期限が一年以内に到来するもので重要性の乏しいもの。

(具体例-長期借入金)

1.当社は取引銀行より1,000,000円の借り入れを行い、借入金を普通預金口座に預け入れた。なお当該借入金は来期より5年間わたり毎年200,000円ずつ返済する約定である。

(仕訳-借入時)
借方 金額 貸方 金額
普通預金 1,000,000 長期借入金 1,000,000

2.本日決算を迎えた。来期に返済期限の迎える200,000円を長期借入金から短期借入金に振り替える処理を行った(この設例では利息は考慮しないものとする)。

(仕訳-決算時)
借方 金額 貸方 金額
長期借入金 200,000 短期借入金 200,000

(関連項目)
長期貸付金の仕訳・会計処理

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