委託販売の収益測定（総額法・純額法）ついて

委託販売において、委託者は受託者が商品を販売した時、または売上計算書が到着した日に売上収益を計上することになりますが、いくらの金額を収益として測定するかについては次の２つの方法があります（収益認識基準に関しては特殊商品売買の収益認識についてをご参照ください）。

なお、販売諸掛はすべて販売した商品に係る経費のため、期末に未販売の商品に係るものはありません。したがって、その全額を当期の費用として処理するため、繰延積送諸掛として翌期に繰り越す処理は行いません（発送時の処理および繰延積送諸掛の処理については委託販売（商品を発送した時）の仕訳・会計処理をご参照ください）。

（具体例１－委託販売の収益測定・総額法）

Ａ社は委託販売のため、委託先（受託者）であるＢ社に商品10,000円（10個）を発送した。その後、Ｂ社から以下の売上計算書（仕切精算書）が到着した。売上収益計上の仕訳を示しなさい。なお当社では委託販売の収益測定は受託者の販売金額をそのまま売上として計上し、販売手数料などの販売諸掛は当期の経費として処理している（総額法）

（具体例２－委託販売の収益測定・純額法）

Ａ社は委託販売のため、委託先（受託者）であるＢ社に商品10,000円（10個）を発送した。その後、Ｂ社から以下の売上計算書（仕切精算書）が到着した。売上収益計上の仕訳を示しなさい。なお当社では委託販売の収益測定は受託者の販売金額から販売手数料などの販売諸掛を控除した純受取額を売上として計上している（純額法）

（関連項目）
受託販売（商品を販売した時）の仕訳・会計処理
受託販売（仕切精算書を送付した時）の仕訳・会計処理