簿記上の小切手(こぎって)とは
小切手を使用するためには、まず銀行に当座預金と呼ばれる種類の預金口座を開設する必要があります。
銀行の預金口座には、普通預金と呼ばれる口座(みなさんがいつも利用している種類の口座)のほかに当座預金と呼ばれる種類の口座があります。
当座預金とは、企業などが決済(お金を支払う場合)に使用するための預金口座であり、次のような特徴があります。
・預金利息が付かない ・引き出し金額に限度がない ・小切手や手形を利用した支払手段として利用できる ・預金全額が保護される |
当座預金は、上記のように企業がお金を支払う場合に使用する預金口座であり、その支払方法として使用するのが小切手となります。
企業は銀行に当座預金口座を開設すると小切手帳というものを受け取ることができます。企業が商品を購入した際などにおいて小切手帳に支払金額を記入し、記入したページ(小切手)を切り取って相手に渡し、その相手が小切手を銀行に持ち込むと、当座預金口座より支払金額が支払われることになります。
1.商品などを購入する。 2.代金として現金の代わりに支払金額を記入した小切手を振り出す。 3.小切手を受け取った相手がこれを銀行に持ち込むと、当座預金口座から小切手に記入された金額が支払われる。 |
小切手を使用することにより、多額の現金を持ち運ぶことなく容易に代金の支払いが可能となります。
小切手を振り出した時の仕訳
上記の通り、小切手を振り出すと支払代金が当座預金口座から支払われますので、当座預金という勘定科目を使って処理することになります。
当座預金は企業にとっては資産(プラスの財産)となりますので、当座預金が増減した時の仕訳は資産グループに属する勘定科目の仕訳の基本ルールに従い、増加した時は借方(向かって左側)、減少した時は貸方(右側)に記帳することになります。
したがって小切手を振り出して当座預金が減少した場合の仕訳は貸方(右側)に当座預金の減少額を記入します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
当座預金 | ○○○円 |
(例題-小切手を振り出した時の仕訳)
商品1,000円を仕入れ、代金は1,000円の小切手を振り出して支払った。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
仕入 | 1,000 | 当座預金 | 1,000 |
小切手で商品の仕入れ代金を支払っています。小切手を振り出すことにより当座預金が減少しますので貸方(向かて右側)には当座預金という勘定科目をもってきて仕訳します。
貸方を現金勘定や小切手勘定(通常そのような名前の勘定科目はありません)としないようにご注意ください。
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