伝票式会計の種類(三伝票制と五伝票制との違い)
伝票式会計(伝票会計)とは、仕訳帳を使って取引を記帳するのではなく、取引の内容を簡易に記した伝票を使って取引を記帳する会計の方法をいいます。
取引の記帳に伝票を使用することにより、取引の記帳をそれぞれの取引担当者レベルで分散化することができ、伝票をまとめて集計することにより記帳の合理化を図ることができます。
伝票式会計で使用する伝票にはいくつかの種類があり、そのうちどの種類の伝票を使用するかにより、伝票式会計は以下のように大きく3つに分類されます。
一伝票制 | 「仕訳伝票」という1種類の伝票を使用して行う方法です。 一伝票制は仕訳伝票以外は使用しませんので、すべての取引を仕訳伝票を使って起票します。 |
三伝票制 | 「入金伝票」「出金伝票」「振替伝票」という3種類の伝票を使用して行う方法です。
入金取引は「入金伝票」、出金取引は「出金伝票」、それ以外の取引は「振替伝票」を使って起票します。 |
五伝票制 | 「入金伝票」「出金伝票」「仕入伝票」「売上伝票」「振替伝票」という5種類の伝票を使用して行う方法です。
入金取引は「入金伝票」、出金取引は「出金伝票」、仕入取引は「仕入伝票」、売上取引は「売上伝票」それ以外の取引は「振替伝票」を使って起票します。 |
上記のうち、簿記検定などの試験問題では「三伝票制」が出題の中心となりますので、試験対策という意味では「三伝票制」を中心に抑えることになります。「一伝票制」は通常の仕訳問題とあまり差異はないため各種試験における出題の可能性は低いものと考えられます。
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