売上伝票の基礎(伝票式会計)

売上伝票とは五伝票制の伝票式会計を採用している場合において、売上取引を記入するために使用する伝票をいいます。
たとえば、「商品を1,000円で販売し、代金を掛とした」という取引について売上伝票を起票すると以下のようになります。

(売上伝票)
売掛金 1,000

売上伝票は売上取引で使用される伝票ですので、貸方の勘定科目は必ず売上となります。
また売上伝票の特徴として、売上の相手勘定は必ず売掛金となるという点があります。
現金や受取手形を対価として受け取った場合でも、売上伝票では必ず売上の相手勘定として「売掛金」となります。

したがって商品を販売し対価として現金や受取手形を受け取った時は、いったん掛取引として商品を販売し、すぐに売掛金を現金や受取手形で回収したものとして伝票を起票することになります。

(具体例-売上伝票の起票)

商品を販売し、代金として現金5,000円を受け取った。この取引について必要な伝票を起票しなさい(当社は5伝票制の伝票式会計を採用しているものとする)。

(解答)

(売上伝票)
売掛金 5,000
(入金伝票)
売掛金 5,000

当社は5伝票制の伝票式会計を採用していますので、売上取引は売上伝票で起票する必要があります。ただし売上伝票では売上勘定の相手勘定はすべて売掛金として起票する必要がありますので、現金などの売上については、いったん商品を売掛金で販売し、すぐに売掛金を現金などで回収したものと仮定して伝票を起票することが必要となります。よって現金での売上の場合などは、上記のように商品の売上を起票する売上伝票と売掛金の回収を起票するための入金伝票の2枚の伝票が必要となります。
なお、上記の売上伝票と入金伝票の起票の流れを仕訳で示すと以下のようになります。

(売上伝票の取引の仕訳)
借方 金額 貸方 金額
売掛金 5,000 売上 5,000
(入金伝票の取引の仕訳)
借方 金額 貸方 金額
現金 5,000 売掛金 5,000

(関連項目)
仕入伝票の基礎(伝票式会計)
入金伝票の基礎(伝票式会計)
出金伝票の基礎(伝票式会計)
振替伝票の基礎(伝票式会計)

スポンサードリンク