完成工事未収入金(売掛金)の仕訳・会計処理

建設業における会計処理や仕訳においては一般の商品売買業などとは異なる勘定科目を使用します。

建設業会計における『完成工事未収入金』勘定とは、すでに完成工事高(売上高)に計上した工事に係る請負代金のうち、未だに未回収のものを処理する資産勘定をいい、一般商品売買における『売掛金』勘定に該当するものをいいます。
『完成工事未収入金』勘定は、一般商品売買における『売掛金』勘定にするものですので、貸借対照表上は流動資産の区分に表示し、貸倒引当金の設定対象となります。

(具体例-完成工事未収入金)

当社は、顧客より請け負っていたビルの建設工事(請負代金1,000,000円)に関し、当期においてこれを完成させ、顧客への引き渡しを完了した。工事収益の計上は工事完成基準(完成・引き渡し時において請負代金の全額を収益計上する)によるものとし、引渡時の収益計上に関する仕訳を示しなさい。なお、代金は後日顧客より当社の預金口座に振り込まれるものであり、事前に受け取っている金銭はないものとする。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
完成工事未収入金
(売掛金)
1,000,000 完成工事高
(売上)
1,000,000

収益計上した未回収の代金を『完成工事未収入金』勘定を使って記帳します。
上記の『完成工事未収入金』勘定は一般の商品売買などにおける『売掛金』勘定に該当し、『完成工事高』勘定は『売上』勘定に該当するものとなります。

(関連項目)
建設業会計の勘定科目・費用の一覧
未成工事受入金に関する仕訳・会計処理
工事未払金(買掛金)の仕訳・会計処理

スポンサードリンク