期中に固定資産を取得・購入した時の仕訳

建物や機械・備品などの有形固定資産を購入した時は、『建物』『機械』『備品』などの各固定資産の勘定を取得原価の金額だけ増加させます。
固定資産の取得原価には固定資産の本体価格のほか、買入に伴い発生した運送費用・据付費用などの付随費用も固定資産勘定に含めて算定し、記帳します。

ただし、有形固定資産を期中に購入し使用を開始した時は、使用開始時から期末まで固定資産を使用していることになりますので、使用を開始した時から期末までの期間に対応する減価償却費を月割計上することが必要となります(1か月未満の端数は切上)。

(具体例-固定資産を期中に購入したとき)

当社は毎年3月31日を決算日とする会社である。当社は7月15日に以下の備品を現金20,000円で購入し、即日使用を開始した。当該備品を購入した時、及び決算時の仕訳を示しなさい。

(購入した備品)
取得原価:20,000円(内訳:本体価格18,000円、運送費等諸経費2,000円)
減価償却方法:定額法
耐用年数:10年
残存価額:0円

1.購入時

固定資産の取得原価は購入代価(本体価格)および付随費用の合計額となりますので、購入時は以下のような仕訳となります。

(仕訳-購入時)
借方 金額 貸方 金額
備品 20,000 現金 20,000
2.決算時

購入した備品は7月15日に購入し、期末までの期間にわたって使用していますので、この期間に対応する減価償却費を計上する必要があります。なお期中に購入した場合、1か月未満の端数期間は切り上げて月割計算を行います。

(計算過程)
当期の備品の使用期間:7月15日から3月31日→9か月(端数期間は切り上げ)
当期の減価償却費:(20,000円/10年)×9月/12月=1,500円

(仕訳-減価償却費の計上)
借方 金額 貸方 金額
減価償却費 1,500 減価償却累計額 1,500

(関連項目)
期中に固定資産を売却した時の仕訳(月割計算)

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