本店勘定・支店勘定の相殺仕訳(本支店合併財務諸表)
本支店合併財務諸表の作成は、本店・支店などの各個別店舗の決算整理後残高試算表を合算した本支店合併精算表をもとに行います。本支店合併財務諸表を作成するための本支店合併精算表上の必要な手続きは以下の通りです。
内部取引の相殺 | 本店の『支店仕入』勘定と支店の『本店仕入』勘定など、内部取引を表す勘定を相殺消去します。 | 内部取引の相殺 |
債権債務の相殺 | 本店の『支店』勘定と支店の『本店』勘定など、本支店間の債権・債務を表す勘定を相殺消去します。 | 当ページ下記参照 |
内部利益の控除 | 期末商品在庫などに含まれている内部利益を消去(控除)します。 | 内部利益の控除 |
本支店合併財務諸表は本店・支店それぞれ個別の決算整理後残高試算表を合算した本支店合併精算表を基に作成します。
ただし、本店や支店の個別の試算表を単純に合算しただけ数値の中には、本店の『支店』勘定や支店の『本店』勘定など、企業内部の取引によって発生した債権債務も含まれています。これらの内部取引は企業外部の者から見た場合、単純に企業内部で資金や商品などが移動しただけですので本来の意味での債権や債務の発生を意味するものではありません。したがって、本支店合併財務諸表を作成するに当たって、これらの内部取引によって発生した債権債務(本店勘定と支店勘定)を相殺消去することが必要となります。
未達取引の整理が終わっていれば本店の『支店』勘定と支店の『本店』勘定などの金額は必ず一致しますので、精算表上においてこれを相殺するための処理(仕訳)を行います。
(具体例-本店勘定・支店勘定の相殺)
決算整理後残高試算表における本店の『支店』勘定の金額は1,200,000円(借方)、支店の『本店』勘定の金額は1,200,000円(貸方)であった。本支店合併財務諸表を作成するに当たり、本支店合併精算表作成のために必要な処理(債権債務の相殺消去)を仕訳で示しなさい。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
支店 | 1,200,000 | 本店 | 1,200,000 |
上記の仕訳は本支店合併精算表上において必要な手続きを仕訳の形式で示したものです。本店や支店の会計帳簿上の仕訳ではございませんのでご注意ください。
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