未達取引の整理(本支店会計)の仕訳・会計処理

本支店合併財務諸表を作成するための最初の手続きとして、未達取引の整理を行う必要があります。
未達取引とは、本店または支店の一方ではすでに記帳済みであるが、もう一方ではいまだに記帳していない取引をいいます。
未達取引の要因としては、たとえば決算日直前に本店が支店に商品を送付したが決算日までに商品が到着しなかった場合などがあげられます。このような未達取引は未だに記帳していない側の帳簿において、未達取引に関する追加的な記帳を行うことによって整理することになります。

本店の『支店』勘定と支店の『本店』勘定の金額、あるいは本店の『支店売上』勘定と支店の『本店仕入』勘定には必ず同じ金額を記入しますので、仮に未達取引がない場合これらの勘定の金額は一致しているはずです。『本店』勘定と『支店』勘定などの金額が一致しない場合などには未達取引の整理を行うことにより、これらの勘定を残高を一致させておくことが必要となります。

(具体例-未達取引の整理)

決算日現在において、本店の『支店』勘定の残高が98,000円、支店の『本店』勘定の残高が95,000円であり両勘定の残高が一致していなかった。その原因を調査したところ、決算日前日に本店が支店に送付した商品3,000円が支店に未達であったためであることが判明した(本店では発送時に記帳ずみ)。未達取引の整理に関する仕訳を示しなさい。

(仕訳-支店)
借方 金額 貸方 金額
本店仕入 3,000 本店 3,000
(仕訳-本店)
借方 金額 貸方 金額
仕訳なし

未達取引の整理は未だに記帳していない側の店舗が記帳することより行います。上記の設例では本店は商品の発送時に記帳していますが、支店においては商品が未達のため取引の記帳が行われていません。したがって支店の帳簿に本店仕入に関する記帳を行い、未達取引の整理を行います。
上記の仕訳の結果、本店の『支店』勘定、および支店の『本店』勘定の残高はともに98,000円となり両勘定の金額は一致します。

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