支店売上・本店仕入(振替価格)に関する仕訳

本支店会計(支店独立会計制度)において、本店が支店に商品を送付する際、商品の仕入原価に一定の利益を加算した価格をつけて商品を送付することがあります(本支店間の商品の送付時につけられる価格を振替価格といいます)。この時、商品を送付した側である本店は、これを支店に対する商品の売上であると考えて『支店売上』勘定という勘定科目を使用して記帳します。

たとえば、本店が外部の取引先から100円で仕入れた商品に、20円の利益を上乗せして支店に送付した時の仕訳は以下のようになります。

(仕訳-本店側)
借方 金額 貸方 金額
支店 120 支店売上 120

いっぽう、商品を受け取った支店側においては振替価格を仕入原価と考えて、振替価格により『本店仕入』として記帳することになります。

(仕訳-本店側)
借方 金額 貸方 金額
本店仕入 120 本店 120

本店側の『支店』勘定、および支店側の『本店』勘定はそれぞれ支店や本店に対する債権債務が発生したことを意味します。振替価格に一定の利益を付加し、本支店間の商品送付を商品売買と同様に考えることにより、本店及び各支店の営業活動における業績評価をより適切に行うことが可能となります。
なお、上記の支店売上勘定と本店仕入勘定は同じ取引を売上側と仕入側とで記帳したものであり、貸借逆で必ず一致する点にご注意ください。

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