支店から本店へ商品を送付した時の仕訳

本支店会計(支店独立会計制度)において、本店・支店間で商品を送付する際、送付する側が商品の仕入原価に一定の利益を加算した価格をつけて商品を送付することがあります(なお、本支店間の商品の送付時につけられる価格を振替価格といいます)。この時、支店が外部から仕入れた商品を本店に送付した時は、支店から本店への商品の売上であると考えて『本店売上』勘定という勘定科目を使用して記帳します。

たとえば、支店が外部の取引先から300円で仕入れた商品に、30円の利益を上乗せして本店に送付した時の仕訳は以下のようになります。

(仕訳-送付した支店側)
借方 金額 貸方 金額
本店 330 本店売上 330

いっぽう、商品を受け取った本店側においては振替価格を本店における商品の仕入原価であると考えて、振替価格により『支店仕入』勘定をつかって記帳することになります。

(仕訳-受取った本店側)
借方 金額 貸方 金額
支店仕入 330 支店 330

支店側の『本店』勘定、および本店側の『支店』勘定はそれぞれ本店や支店に対する債権債務が発生したことを意味します。振替価格に一定の利益を付加し、本支店間の商品送付を商品売買と同様に考えることにより、本店及び支店それぞれの営業活動にたいする業績評価をより適切に行うことが可能となります。
なお、上記の本店売上勘定と支店仕入勘定は同じ取引を売上側と仕入側とで記帳したものであり、貸借逆で必ず一致する点にご注意ください。

(関連項目)
本店から支店へ商品を送付した時の仕訳

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