有価証券利息の仕訳

保有する債券(国債・地方債・社債など)から生ずる利息は『有価証券利息』勘定を使って記帳します。有価証券利息は損益計算書上、営業外収益として表示します。

(具体例-有価証券利息)

本日、保有する社債(額面1,000,000円、利子率4%、利払日は年2回)について半年分の利息を受け取った。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
現金 20,000 有価証券利息 20,000

同じ有価証券であっても株券の配当金を受け取ったときは『受取配当金』勘定を使って記帳します。

公社債の利息に関する源泉所得税の処理(実務上の注意)

実務上、公社債に関する利息については受取時に所得税15%、住民税利子割5%、復興特別所得税0.315%が源泉徴収されますので、源泉徴収される前の金額を『有価証券利息』勘定で記帳すると同時に、源泉徴収された税金分は『租税公課』勘定で記帳します(簿記検定などでは源泉徴収まで問われることはほとんどないと思われますので、特に指示がなければ源泉所得税に関しては無視していただいて結構です)。

(具体例-有価証券利息・源泉所得税)

本日、保有する社債(額面1,000,000円、利子率4%、利払日は年2回)について、源泉所得税などを差し引かれたうえで半年分の利息を受け取った。

(計算過程)
社債利息総額:1,000,000円×4%×6/12月=20,000円
源泉所得税等:20,000円×20.315%=4,063円
手取額:20,000円-4,063円=15,937円

(仕訳-源泉徴収あり)
借方 金額 貸方 金額
現金 15,937 有価証券利息 20,000
租税公課 4,063

個人事業主が利息を受け取ったときは個人事業主の預金利息の仕訳(実務上の注意)をご参照ください。同様の処理となります。

(関連項目)
社債利息の仕訳・会計処理(社債の利息を支払った時の処理)

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