中退共の掛け金を支払った時の仕訳・勘定科目

中退共(中小企業退職金共済制度)とは、中小企業のための国の退職金共済制度です。
単独では退職金制度を持つことが困難である中小企業の実情にかんがみ、中小企業の従業員の退職金制度の確立を目的として設けられてた国の制度です(運営は独立行政法人勤労者退職金共済機構・中小企業退職金共済事業本部)。

中退共制度に加入した中小企業の事業者は、中退共に毎月掛け金を支払うことになりますが、かわりに従業員が退職した際の退職金を中退共が退職者に直接支払うことになります(掛け金は全額事業主負担とし、一部でも従業員に負担させることはできません)。
なお中退共の掛金の支払額は、全額を支払時の損金(税務上の経費)として処理することができます(消費税は非課税取引となります)。

事業主が中退共の毎月の掛け金を支払った時は『保険料』または『福利厚生費』などの勘定科目を使って記帳し、支払時の費用として処理します(未払金として損金処理することはできません。法人税法基本通達9-3-1参照)。

(具体例-中退共の掛け金を支払った時)

中退共の掛け金100,000円が当社の普通預金口座より引き落とされた。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
保険料 100,000 普通預金 100,000

上記の『保険料』は『福利厚生費』などの勘定科目を使用する場合もあります(使用する勘定科目は会社の経理ルールなどに従って継続的に使用してください)。

(関連項目)
経営セーフティ共済(倒産防止共済制度)掛金を支払った時の勘定科目
小規模企業共済を支払った時の仕訳・勘定科目(個人事業主・フリーランス)

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