単利計算と複利計算の基礎

利回りの計算方法には単利と複利とがあります。

単利とは当初の元本にのみ利息がかかる計算方法であり、複利とは当初の元本だけではなく、すでに計上された利息に対してもさらに利息が発生する方法(発生した利息を当初の元本に加算し、これを新たな元本として次の利息を計算する方法)です。

(単利と複利)
計算方法 n年後の元利合計
単利計算 n年後の元利合計=当初元本+当初元本×年利×n年
複利計算 n年後の元利合計=当初元本×(1+年利)^n年
(具体例-単利と複利)

元本1,000,000円を2%の単利で5年間運用した場合と2%の複利で5年間運用した場合の5年後の元利合計額をそれぞれ求めなさい。

1.単利で運用した場合

元本1,000,000円、単利2%で運用した場合、毎年1,000,000円の2%である2万円(毎年同額)の利息が発生します。したがって5年間運用した場合の元利合計額は以下の通りとなります

単利計算による5年後の元利合計=1,000,000円+1,000,000円×2%×5年=1,100,000円

2.複利で運用した場合

元本1,000,000円、複利2%で運用した場合、1年後には1,000,000円の2%である2万円の利息が発生します。複利計算では利息がさらに利息を生むことになりますので、2年後の利息は当初元本1,000,000円に1年目の利息20,000円を加算した1,020,000円の2%である20,400円の利息が発生します。
各年の利息発生金額は以下の通りです。

1年目の利息:1,000,000円×2%=20,000円
2年目の利息:(1,000,000円+20,000円)×2%=20,400円
3年目の利息:(1,000,000円+20,000円+20,400円)×2%=20,808円
4年目の利息:(1,000,000円+20,000円+20,400円+20,808円)×2%=21,224円
5年目の利息:(1,000,000円+20,000円+20,400円+20,808円+21,224円)×2%=21,649円

よって
複利計算による5年後の元利合計=1,000,000円+20,000円+20,400円+20,808円+21,224円+21,649円=1,104,081円

なお、上述の算式(n年後の元利合計=当初元本×(1+年利)^n年)に計算要素を当てはめることにより以下のように算定することもできます。

5年後の元利合計=1,000,000円×(1+0.02)^5年=1,104,081円

(関連項目)
72の法則(元本を2倍にするための利率・年数の算定)

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