総合損益勘定への振替仕訳・会計処理（本支店会計）

本支店会計の決算時の手続きには、本支店合併精算表を使用して本支店合併財務諸表を作成すると同時に、本店及び各支店の会計帳簿を締め切る手続を行う必要があります。本店及び各支店の会計帳簿の締め切るために行う手続は以下のとおりです。

本店及び各支店の収益・費用勘定の残高は各店舗ごとに設けられた『損益』勘定に集計され、各店舗ごとの当期純利益（または当期純損失）が『損益』勘定にて算定されます。この次の段階として、この各店舗ごとの『損益』勘定に集計された各店舗の当期純利益を本店の帳簿に設けられた『総合損益』勘定に集計することになります。

まず、本店の『損益』勘定に集計された本店単体の当期純利益（下記仕訳例では2,000円）を『総合損益』勘定に集計する方法については、これらの勘定は同じ帳簿内の振替であるため、直接に『損益』勘定から『総合損益』勘定へと振替を行います。

次に、支店の『損益』勘定に集計された支店単体の当期純利益（下記仕訳例では1,000円）を本店の『総合損益』勘定に集計する方法については、支店の帳簿上集計された損益を本店の帳簿上の勘定に振り替えるものであるため、直接振り替えることはできず、それぞれ『本店』勘定・『支店』勘定を使って間接的に支店の『損益』勘定から本店の『総合損益』勘定へと振替を行います。

上記の仕訳により、結果的に本店の『総合損益』勘定へ本店の当期純利益2,000円と支店の当期純利益1,000円とが集計されたことになります。

（具体例－総合損益への振替）

本店・支店の損益振替（各店舗の損益勘定への収益費用の振替）の結果、本店の損益勘定の残高が80,000円（貸方）、支店の損益勘定の残高が20,000円（貸方）であった。本店・支店の各損益を総合損益勘定へ振り替えるための仕訳を示しなさい。

1.本店の損益の振替仕訳

2.支店の損益の振替仕訳

なお上記の具体例の数値は、損益振替（本支店会計）の仕訳・会計処理の具体例の数値を使用しています。各店舗ごとの損益の集計に関してはこちらをご参照ください。