修正仕訳(訂正仕訳)とは
間違った仕訳を正しい仕訳に修正するための仕訳を修正仕訳(または訂正仕訳)といいます。
修正仕訳の手順は以下のように行います。
1.間違った仕訳を取り消すため、逆仕訳(貸借が逆の仕訳)を切ります。
2.本来あるべき正しい仕訳を切りなおします。
3.1と2の仕訳を合算し、貸借が同じ科目を相殺します。
1.科目の修正仕訳
たとえば、現金500,000円で購入した『備品』を『消耗品』と間違えて記帳してしまった場合の修正仕訳は以下の手順で作成します。
1.まず『備品』の増加として記帳すべきところを、『消耗品』の増加と記帳してしまっていますのでこの仕訳を取り消します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 500,000 | 消耗品 | 500,000 |
2.次に本来あるべきであった『備品』の増加の仕訳を行います。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
備品 | 500,000 | 現金 | 500,000 |
3.最後に1と2の仕訳を合算し、貸借が同じ科目のものを相殺します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 500,000 | 消耗品 | 500,000 |
備品 | 500,000 | 現金 | 500,000 |
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
備品 | 500,000 | 消耗品 | 500,000 |
上記相殺前の仕訳では、借方と貸方に現金が計上されているためこれを相殺しています。この3の修正仕訳により、帳簿上間違って「消耗品 500,000円」と計上された残高を「備品 500,000円」に修正することができます。
2.金額の修正仕訳
次に、金額を間違えた時の修正仕訳を考えていきます。
たとえば、現金30,000円で商品を仕入れた時に間違って3,000円と記帳してしまったときの修正仕訳は以下の手順で作成します。
1.まず仕入30,000の増加として記帳すべきところを、3,000円の増加と記帳してしまっていますのでこの仕訳を取り消します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 3,000 | 仕入 | 3,000 |
2.次に本来あるべきであった仕入30,000円の増加の仕訳を行います。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
仕入 | 30,000 | 現金 | 30,000 |
3.最後に1と2の仕訳を合算し、貸借が同じ科目のものを相殺します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 3,000 | 仕入 | 3,000 |
仕入 | 30,000 | 現金 | 30,000 |
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
仕入 | 27,000 | 現金 | 27,000 |
上記相殺前の仕訳では、借方と貸方に仕入と現金とが計上されているためこれを相殺しています。この3の修正仕訳により、帳簿上間違って「仕入 3,000円」と計上された残高を「仕入 30,000円」に修正することができます。
(関連項目)
振替仕訳とは
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