手形の更改時の仕訳

振り出された手形は満期日に決済されることになりますが、手形支払人が資金不足などにより満期日に手形金額の支払いができないなどの場合、手形が不渡りになることを避けるために手形所持者の了解を得たうえで満期日を先に延ばした新しい手形と交換してもらう事があります。これを手形の更改といい、古い手形の『受取手形』『支払手形』勘定を新しい手形の『受取手形』『支払手形』勘定に振り替える記帳をします。
なお、手形の更改に際し延長期間に対応する利息をやり取りした時は、更改時に現金で支払うか新しい手形の額面金額に含めて処理します。

(具体例-利息を現金で支払う場合)

A社は自社が振り出した支払手形1,000,000円について、資金不足のため満期日に決済できる目途が立たないため、手形所持人B社の了解を得て満期日を3か月先延ばしにした新しい手形を振り出し旧手形と交換した。この際、延長期間である3か月分に対応する利息5,000円を現金で支払った。

(手形支払人A社の仕訳)
借方 金額 貸方 金額
支払手形 1,000,000 支払手形 1,000,000
支払利息 5,000 現金 5,000
(手形所持人B社の仕訳)
借方 金額 貸方 金額
受取手形 1,000,000 受取手形 1,000,000
現金 5,000 受取利息 5,000
(具体例-利息を新しい手形に含める場合)

A社は自社が振り出した支払手形1,000,000円について、資金不足のため満期日に決済できる目途が立たないため、手形所持人B社の了解を得て満期日を3か月先延ばしにした新しい手形を振り出し旧手形と交換した。この際、延長期間である3か月分に対応する利息5,000円は新しい手形に含めて処理した。

(手形支払人A社の仕訳)
借方 金額 貸方 金額
支払手形 1,000,000 支払手形 1,005,000
支払利息 5,000
(手形所持人B社の仕訳)
借方 金額 貸方 金額
受取手形 1,005,000 受取手形 1,000,000
受取利息 5,000

(関連項目)
不渡手形の仕訳・会計処理

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