都市計画税の仕訳・会計処理

都市計画税とは、都市計画法による都市計画区域のうち、原則として、市街化区域内に所在する土地及び家屋の1月1日現在の所有者として固定資産課税台帳に登録されている個人や法人に対して課せられる地方税(市町村民税。ただし東京23区の場合は都税)です。

税率は固定資産税評価額に対し0.3%となっておりますが、各市町村により異なる場合があります。
都市計画税は、固定資産税と同様に賦課課税方式をとっているため、納税者が自ら税額を計算して申告するわけではなく、市町村が計算し、納税者に税額を通知します。都市計画税の納税通知書は固定資産税の納税通知と一緒に送付されますので、固定資産税と一緒に納付することになります。

都市計画税の会計処理は、納税通知書が到着した時に『租税公課』勘定を使って記帳します。また、相手勘定は『未払税金』勘定を使って記帳し、実際に納付した時に『未払税金』勘定の減少を記帳します(固定資産税の会計処理と同様となります)。

(具体例-固定資産・都市計画税)

1.都市計画税3,000円、固定資産税14,000円の賦課決定があった。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
租税公課 17,000 未払税金 17,000

2.上記の固定資産税について、第1期分である4,250円を現金で支払った。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
未払税金 4,250 現金 4,250

都市計画税の納付時に経費処理した場合の損金算入(実務上の注意)

都市計画税や固定資産税は、納税通知書が到着した事業年度に経費処理し、税務上損金として処理することが原則ですが、実際に納付した事業年度において損金経理をした場合には、その納付した事業年度の損金として処理する事となります(法人税基本通達9-5-1、所得税基本通達37-6参照)。

(具体例-固定資産税都市計画税・納付時損金経理)

1.都市計画税3,000円、固定資産税14,000円の賦課決定があった。なお当社は、都市計画税や固定資産税について納付時に租税公課として損金経理している(12月決算)。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
仕訳なし

2.上記の固定資産税について、第1期分である4,250円を現金で支払った。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
租税公課 4,250 現金 4,250

上記の処理のように納付時に費用処理している場合は、税務上の損金算入時期も納付した事業年度となります。12月決算法人や個人事業主の場合、4回目納付分を翌年度に納付すれば、翌年度の損金として処理することになります。

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