個人事業主が入学祝いを支払った時の処理

個人事業主や自営業者などの方が、取引先の親族などの入学祝いなどを支払った時は『接待交際費』勘定などを使って記帳します。
たとえば、取引先の社長の親族の入学祝いを、事業用の現金5,000円で支払った場合は以下のように記帳します。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
接待交際費 5,000 現金 5,000

入学祝いなどの祝い金は一般的には領収書や請求書などはありませんので、祝儀袋のコピーなどをとっておき、これらを実際に支払った証明として残しておくことが必要となります。

なお、祝金を個人事業主や自営業者が自分のプライベートな財布からお金を支払った場合は、貸方(向かって右側)に『事業主借』勘定を使って次のように記帳します。

(仕訳-プライベートな財布から入学祝いを支払った時)
借方 金額 貸方 金額
接待交際費 5,000 事業主借 5,000

上記の場合、事業用の現金を使用したわけではありませんので、貸方に『現金』などの勘定科目を使用することはできません。『事業主借』勘定は個人事業主のプライベートな資金を事業のために支払った場合などに使用する勘定科目であり、個人事業主特有の貸方の勘定科目です。

いっぽう、親戚や友人など仕事に関係のない(プライベートな関係の)者に支払った入学祝いなどの祝い金は経費とはなりません(プライベート出費を事業用の資金で支払った時などの処理は事業主が生活費を引き出した時の仕訳・勘定科目(事業主貸勘定)をご参照ください)。

(具体例-個人事業主が取引先の親族の入学祝いを支払った時)

得意先の経営者のご子息が大学に合格し、4月に大学に入学することとなったため、入学祝金として現金10,000円を得意先の経営者に贈った。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
接待交際費 10,000 現金 10,000

仮に、上記の入学祝い10,000円を個人事業主のプライベートな財布から支払った時は以下のように記帳します。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
接待交際費 10,000 事業主借 10,000

(関連項目)
個人事業主が自分の財布から経費を支払った時の仕訳・勘定科目
お祝い金・ご祝儀・香典・見舞金などの仕訳・勘定科目

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