取引先を工場見学に招待した時の仕訳・勘定科目

製造業者などが、自社の製品や商品などの知識の普及のため、得意先や取引先などを工場見学に招待した時の費用(工場までの交通費や昼食代、また遠方の場合は宿泊費など工場見学のために通常要する費用)を支払った時は『販売促進費』または『広告宣伝費』勘定などを使って処理し、支払時などの費用として処理します。

自社の製品や商品などの知識の普及のため、得意先や取引先などを工場見学に招待することは、自社の製品や商品の販売促進を直接的な目的としたものであり、たんに得意先を接待する行為とは区分されるものですので、これらの費用は損金算入が制限される恐れのある『接待交際費』ではなく、『販売促進費』などとして処理し、全額を支出時などの費用として処理します(租税特別措置法関係通達61の4(1)-17(4)参照)。

ただし、工場見学のために通常必要と考えられる交通費や食事代・宿泊費などを超えて支出した宴会や娯楽のための出費がある場合、これらの出費は『接待交際費』として処理することが必要となります。

(具体例-工場見学のための費用)

当社の商品をよりよく知ってもらうため、取引先の経営者や担当者などを招待し、工場見学会を開催した。工場見学のための出費は工場までも交通費及び昼食代など100,000円であり、現金で支払った。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
販売促進費 100,000 現金 100,000

上記の仕訳は『広告宣伝費』として記帳するばあいもあります。特に決まりはありませんが使用する勘定科目については継続的な取扱いが必要となります(ただし接待交際費に該当するか否かに関しては租税上の取り扱いが異なるため慎重に判断が必要です)。

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