非連結子会社とは(連結会計の基礎)

連結財務諸表は親会社及び子会社からなる企業集団の財政状態や経営成績を明らかにするものですから、親会社は連結財務諸表を作成するに当たって原則としてすべての子会社を連結の範囲に含めることが必要となります(連結財務諸表に関する会計基準 第13項参照)。

ただし、次のような子会社は連結の範囲には含めない(任意ではなく強制)こととされており、これを非連結子会社といいます(連結財務諸表に関する会計基準 第14項参照)。

(非連結子会社の分類)
1.支配が一時的であると認められる企業

支配が一時的と認められる会社は子会社の範囲から除かれます。支配が一時的とは、当連結会計年度において支配に該当している(子会社に該当する)ものの、直前連結会計年度において支配に該当しておらず、かつ、翌連結会計年度以降相当の期間にわたって支配に該当しないことが確実に予定されている場合をいうものとされています(連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針 第18項参照)。 

2.上記1以外の子会社のうち、連結することにより利害関係者の判断を著しく誤らせるおそれのある企業

連結することにより利害関係者の判断を著しく誤らせるおそれのある子会社は連結の範囲から強制的に排除されますが、このような場合は一般に限定的なものと解されています(連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針 第19項参照)。

上記のような連結の範囲から強制的に除外される子会社のほか、小規模子会社(子会社であって、その資産、売上高等を考慮して、連結の範囲から除いても企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する合理的な判断を妨げない程度に重要性の乏しいもの)についても連結の範囲に含めないことができるものとされています(連結財務諸表に関する会計基準 注3参照)。

なお、連結の範囲から除いた非連結子会社に対する投資は関連会社に対する投資と同様に持分法を適用することになります(持分法に関する会計基準 第6項参照)。

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