保険料の仕訳・勘定科目(基礎)

会社や個人事業主が業務上の資産などに関連して支払った火災保険や損害保険・自動車保険などの保険料は『保険料』『支払保険料』などの勘定科目を使って記帳し、支払時の費用として処理します。
なお、支払った保険料に翌期以降の期間に対応するものが含まれているときは、翌期以降の期間に対応する金額を算定し『前払費用』などの勘定科目を使って資産計上し、翌期以降(それぞれ対応する期間)に繰り越すことが必要となります。

(具体例-保険料・支払保険料)

1.店舗の火災保険5,000円を現金で支払った

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
保険料 5,000 現金 5,000

2.事務所の火災保険1年分(24,000円)を現金で前払した。24,000円のうち、翌期以降の期間に対応する金額は12,000円である

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
保険料 12,000 現金 24,000
前払費用 12,000

当期の期間に対応する金額を『保険料』として当期の費用として処理すると同時に、翌期に対応する金額を『前払費用』という資産勘定を使って処理し、翌期に資産としてこれを引き継ぎます。

なお上記の仕訳は、支払時にはいったん全額を『保険料』として処理し、決算時において翌期以降の期間に対応する金額を『保険料』から『前払費用』へ振り替えても構いません。

(仕訳-支払時)
借方 金額 貸方 金額
保険料 24,000 現金 24,000
(仕訳-決算時)
借方 金額 貸方 金額
前払費用 12,000 保険料 12,000

実務的には支払った保険料の中に翌期以降の期間に対応する金額が含まれている場合でも、支払い対象期間が1年以内の場合であれば、その全額を支払時の含まれる期間の費用として処理することもできます(短期前払費用)。
この取扱いを利用した場合、上記の設例では支払時に支払額の全額24,000円を支払保険料として費用処理するだけでよいことになります。

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