営業外損益の基礎(営業外収益と営業外費用)
営業外損益(営業外収益及び営業外費用)とは、企業の主たる営業活動以外の活動によって得られる収益費用をいいます。
営業外損益は下記の通り、営業外収益と営業外損益とに区分することができます(企業会計原則第二・四など参照)。
営業外収益 | 受取利息割引料、有価証券売却益、有価証券評価益など |
営業外費用 | 支払利息割引料、有価証券売却損、有価証券評価損など |
営業外損益には、上記の通り主として企業の金融活動(財務活動)に関する損益が含まれますが、それらに限られるわけではありません(たとえば不動産を主たる営業としない場合に受け取る余剰不動産の賃貸収益である『受取賃貸料』や、その他のいずれにも区分されない損益としての『雑収入』『雑損失』など)。
また、固定資産売却損益や災害損失など、経常的な企業活動以外から生じた損益はこれに含めません(これらは特別損益となります)。
損益計算書では営業利益(企業の主たる営業活動から生じた損益)に、営業外収益と営業外費用とを加減し経常利益を算定することになります(企業会計原則第二・二B、四、五参照)。
営業外収益と営業外費用は、企業の主たる営業活動から生じた損益ではありませんが、金融取引など企業の経常的・正常的な活動から生じた損益といえますので、営業利益にこれらを加減して得られる経常利益は、企業のすべての経常的な活動から得られ企業収益を表しているといえます(経常利益は正常な状態を前提とした企業全体の収益力を表しますので、企業価値を判断するうえでも非常に重要な指標となります)。
営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益 |
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