通信教育の仕訳・会計処理

会社が社員の通信教育・通信講座に関する費用を負担した時、その通信講座・通信教育の内容が会社の業務遂行に必要のあるものかどうかにより会計処理・税務処理は以下のように異なります(所得税法基本通達9-15参照)。

(通信教育・通信講座の会計処理)
内容 科目
通信教育の内容が、会社の職務遂行に直接必要な技術若しくは知識を習得するため又は免許・資格を取得するためのものである場合。 教育研修費
研修費
通信教育の内容が、会社の職務遂行に直接関係のないものである場合。 給与

会社の業務に直接関連のない通信講座・通信教育に要する支出を会社が負担した場合、従業員に対する給与として計上することになります。また給与として計上することになりますので、源泉所得税の課税対象となり、会社は源泉所得税の徴収手続きが必要となります。

(具体例-通信教育・通信講座)

1.社員の職務遂行に必要な技術・知識を身につけさせるため、社員に通信教育講座を受講させた。講座料金10,000円は現金で支払った。

(仕訳-教育研修費)
借方 金額 貸方 金額
教育研修費 10,000 現金 10,000

2.社員に自己啓発を目的とする通信教育講座を受講させ、講座料金10,000円は現金で支払った。なお、講座の内容は会社の業務とは直接関係のないものであり、受講者も事前に希望者を募って希望者のみを対象としたものである。

(仕訳-給与)
借方 金額 貸方 金額
給与 10,000 現金 10,000

なお上記2の場合、講座受講料は給与として源泉所得税の課税対象となりますので、源泉所得税の徴収手続きが必要となります。

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