サブスク(サブスクリプション)の仕訳・勘定科目

サブスク(サブスクリプション)とは、一定の期間にわたってサービスを利用するビジネスモデルをいいます。
たとえば毎月一定の料金(例えば月3,000円など)を支払うことにより、デジタルコンテンツを自由に利用できるようなサービスなどをいいます。

サブスクの料金を支払ったときの勘定科目は、どのようなサービスや製品を利用するかにより異なります(何のために使ったのかという目的が重要となります)。
一般的なケースにおける勘定科目をまとめると以下のようになります。

 

サブスクの勘定科目の一例
取引の内容 勘定科目
デジタルコンテンツや電子書籍などの利用のために支払ったサブスクの料金 支払手数料
新聞図書費
消耗品費
ソフトウェアやアプリケーションなどの利用のために支払ったサブスクの料金 支払手数料
リース料
消耗品費
オフィスの飲料類やドリンクサーバーなどのために支払った料金 福利厚生費 など

上記の勘定科目の使用例はあくまでも一般的なものを例示したものです。使用する勘定科目については特に決まりはありませんので、使用する状況や社内の経理などに従って勘定科目を決定し、継続的に記帳することが重要となります。

なお1年を超える期間にわたって継続的にサービスを受けるために一括で支払った料金などは、税務上の観点から、来期以降分をいったん長期前払費用などの勘定科目を使って記帳し、サービスを受ける期間にわたって費用化する必要がありますので注意が必要となります(下記具体例2参照)。

(具体例1-月額利用料として支払う場合)

ホームページの制作などで利用するため、毎月10,000円のデジタルコンテンツの利用料を支払っている。利用料金は毎月月末に普通預金口座より支払われることになっている。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
支払手数料 10,000 普通預金 10,000

上記では『支払手数料』勘定を使用していますが、『新聞図書費』などを使って記帳することも考えられます。使用する勘定科目について特に決まりはありませんが、いったん使用した勘定科目は同種の取引については継続的に使用するようにしてください。

(具体例2-料金を一括で支払う場合)

画像編集用のソフトウェアの利用料として期首に2年分200,000円を普通預金口座より振り込んだ。

(仕訳)
借方 金額 貸方 金額
支払手数料 100,000 普通預金 200,000
前払費用 100,000

サービスの利用期間が1年以内であれば『支払手数料』などの経費勘定を使って支払額全額を支払い時の経費として処理しても構いませんが、1年超の場合には期間案分が必要となります。
サービスの提供は2年(24か月)、支払時が期首であることから当期分は12か月分となりますので、当期の費用分ならびに来期の費用分の計算は以下のようになります。

当期分:200,000円×12月/24月=100,000円
来期分:200,000円-当期分100,000円=100,000円

当期分は『支払手数料』など経費を表す勘定科目を使って記帳し、当期の費用として処理するのに対し、来期分は『前払費用』などの資産を表す勘定科目を使って記帳し、
来期に『前払費用』から『支払手数料』へと振り替えて来期の費用として処理します。

(仕訳-来期に行う振り替えのための仕訳)
借方 金額 貸方 金額
支払手数料 100,000 前払費用 100,000
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